メンタルリープの大まかな概要

まだメンタルリープについてよく知らない方は、これを読めばだいたいの内容がわかります。

ぐずり期の真実

直感的に感じていた方も多いはずですが、赤ちゃんにはみんな普段よりぐずりやすくなったり泣き止まなくなる特定の時期があることが科学的研究によって明らかになっています。また赤ちゃんには知能が急激に成長する特定の週齢が2歳までに10回あることも科学的に証明されています。この人が人生で生きていくうえで必要な最も多くのことを学習する発達段階のことを「メンタルリープ」と言います。また赤ちゃんがメンタルリープに入る週齢は「ワンダーウィーク」と呼ばれます。メンタルリープが起こってワンダーウィークに入るたびに赤ちゃんの認識力は急激に発達し、その体内の変化が赤ちゃんの機嫌はもちろん、健康や思考、睡眠のパターンにも影響を及ぼします。また、このメンタルリープは三大オノマトペ「エンエン、ベッタリ、イライラ」を引き起こす原因でもあります。

メンタルリープの時期に赤ちゃんが泣くのは急激に知能が発達して新たな発達段階に入ることに起因しています。つまりメンタルリープとは赤ちゃんが1つ上の次元の物事を学習できるようになる素晴らしい発達段階であり、そのときに起こるグズグズは大きな進歩を遂げようとしている合図なのです。

子どもに体の成長期があるのと同じように、子どもの知能にも飛躍的に成長する時期があります。またメンタルリープの時期には脳の構造自体も急成長することが、脳科学や神経学の研究によって明らかになっています。

メンタルリープとは?

メンタルリープとは赤ちゃんの知能が急激に成長して、次の発達段階に移行する現象です。メンタルリープを迎えると、急に赤ちゃんの脳は今まで認識できなかった現象を認識できるようになります。それによって、赤ちゃんの感じている世界が一変するのです。

知能や行動の発達を見積もるには誕生日よりもワンダーウィークが重要?

赤ちゃんの知能の発達過程は妊娠日からの週数と結びついています。そのためメンタルリープに入る時期(ワンダーウィーク)を見積もるときは誕生日ではなく、妊娠日と結びついている出産予定日からの週数で計算する必要があります。

赤ちゃんの知能の発達サイクル

赤ちゃんにとっての日常生活は、ちょうど前のメンタルリープに適応して色々な物事や行為ができるようになったと思ったと途端に、また次のメンタルリープに入ってガラリと変わります。このサイクルが生後2年間繰り返されるのですが、特に最初の3ヶ月間は次のリープに入るまでの期間が短いのが特徴です。

メンタルリープで芽生えた知能によって潜在的に可能となる行為は、次のリープが始まるまでに全部をマスターするのが不可能なほどたくさんあります。とはいえ、赤ちゃんはその後の各発達ステージに入ってからも、前のメンタルリープで潜在的に可能となった行為の習得に引き続き励み続けるので全く問題ありません。特定のメンタルリープで潜在的、知能的に可能となった行為を全てマスターできるのは、それからまたいくつかのメンタルリープを遂げてからとなります。

リープの三大オノマトペ「エンエン、イライラ、ベッタリ」

画像引用元:ママテナ

世界的ベストセラー育児書「不思議な週齢ワンダーウィーク」の著者である二人の博士は35年間にわたって赤ちゃんとママの親子関係について研究してきました。そして個々の家庭のデータやママの日記、育児の動画を客観的に観察した結果、赤ちゃんがぐずりやすくなる特定の時期を発見しました。これらのいわゆる「ぐずり期」の典型的な症状が、三大オノマトペ「エンエン、イライラ、ベッタリ」でした。そして今ではそれらが知能の飛躍的成長 (メンタルリープ) を遂げる時期に入った合図であることもわかっています。

赤ちゃんはみんなほぼ同じ時期にこのようなぐずり期に入ります。赤ちゃんには2歳までに10回のメンタルリープがありますが、最初に必ずこのようなぐずり期が伴います。ぐずり期が始まるのは出産予定日から数えて5、8、12、15、23、34、42、51、60、71週頃からです。始まる時期に1~2週間の時差があるかもしれませんが、起こるのは確かです。

メンタルリープに入ると赤ちゃんはみんなぐずりやすくなります。普段は大人しくて手がかからない赤ちゃんも神経質で気難しい赤ちゃんも同様の反応を見せます。とはいえ、やはり大人しい赤ちゃんより神経質な赤ちゃんの方が体内の変化へのリアクションが大きいようです。こういう子のママは元から手がかかる上に、メンタルリープの時期はさらに手がかかるようになるので大変な思いをします。最もママを必要としていて、最もママとの衝突が多く、そして最も学習意欲が高いのがこのタイプの赤ちゃんです。

メンタルリープで赤ちゃんの感じている世界はどう変化するのか?

メンタルリープを迎えるたびに、赤ちゃんは新たな知能を手に入れます。この知能は五感すべてに影響を及ぼし、赤ちゃんが色々な物事を認識できるようになるきっかけとなります。

ただし、それらは全てメンタルリープに入る前から既に周りに存在していた物事です。それに赤ちゃんが気づけなかったのは、脳がそれらを認識できなかったためです。このように、赤ちゃんはメンタルリープを迎えた途端に周りの色々な物事に気づくようになります。大人にはイメージしづらいかもしれませんが、そのときに赤ちゃんの感じている世界そのものが一変しているのです。

新たな世界がもたらすもの

メンタルリープを遂げた赤ちゃんは、新たに得た知能に対応する様々な行為を覚えられるようになります。ただしメンタルリープを遂げることで可能となる行為はたくさんあるため、中には対応するメンタルリープを遂げてもしばらく上達しないものがあります。共通のくくりで売り場が分かれているお店を想像してください。それぞれが何のくくりなのかを理解するには、一定のレベルの知能が必要となります。それどころか、それぞれの売り場には対応するメンタルリープを迎えないと入ることすらできません。そして、一旦そこに入ったら中にある商品を何か選ばなければなりません。ここで言う商品とは「取り組む行為」のことです。その売り場にある全ての商品を一気に大人買いすることはできないため、そのときに何をどう選ぶかが子どもの個性を形作るのです。



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